<Header>
<Author: 杜甫>
<Title: 返照>
<Format: 格式不明>
<Year: 1965>
<BookName: 唐詩選　下>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle:  返照（へんせう）>
<BookPage: 136>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 2, 4>
<End Header>
<Poem>
楚王宮北正黃昏，
白帝城西過雨痕。
返照入江翻石壁，
歸雲擁樹失山村。
衰年肺病唯高枕，
絕塞愁時早閉門。
不可久留豺虎亂，
南方實有未招魂。
<End Poem>
<Translation>
楚王宮のあったと覚しきところの北がわは、ちょうどたそがれ。白帝城の西の方通り雨のあとが残っている。入日のてりかえしが長江の深く暗い谷のような峽間にさしこむと、水面から岩石に反射して絶璧がパッと明るく浮かびだしてくる。山に歸ってゆく雲が木々をだきかかえ、村里の部落が見えなくなった。
わたしは老いの身に、肺までわずらって、することもなく寝ているばかり。このさいはてのとりでの町では、世相のけわしさを心配して早くから門をしめてしまう。
虎や山大のような連中が騒亂をおこしているこんな土地に、長くおられるものではない。
楚辭のことばではないが、この南方の土地には、まだ故郷に呼びかえされぬ迷える魂がさまようているのだ$生きているこのわたしの亡靈が)$。
<End Translation>
<Formatted Translation>
楚王宮のあったと覚しきところの北がわは、ちょうどたそがれ。白帝城の西の方通り雨のあとが残っている。
入日のてりかえしが長江の深く暗い谷のような峽間にさしこむと、水面から岩石に反射して絶璧がパッと明るく浮かびだしてくる。
山に歸ってゆく雲が木々をだきかかえ、村里の部落が見えなくなった。
わたしは老いの身に、肺までわずらって、することもなく寝ているばかり。
このさいはてのとりでの町では、世相のけわしさを心配して早くから門をしめてしまう。
虎や山大のような連中が騒亂をおこしているこんな土地に、長くおられるものではない。
楚辭のことばではないが、この南方の土地には、まだ故郷に呼びかえされぬ迷える魂がさまようているのだ$生きているこのわたしの亡靈が)$。
<End Formatted Translation>